お客さまの声・体験記

  • 家賃滞納者へのご支援
    (男性/埼玉県春日部市/20代)

2020年4月より滞納発生(コロナが原因)とのこと。
電話、手紙発送するも一切連絡取れず、現地訪問するも居留守の様子で出てくる気配がありませんでした。
父親(緊急連絡先)に連絡すると、契約者は精神的に弱く仕事(教職)を無断欠勤して退職した経緯有、
居留守を使って出てこないことがあるとのことでしたので非常に心配でした。

6月下旬頃、物件にて(6度目の訪問)契約者と面談を実施いたしました。
教職を前職を辞めた後、転職を繰り返し飲食店に勤めていたがコロナの影響で退職し、
現在無職とのこと。ハローワークに通い職業訓練や就職活動をしているが、コロナの影響により破綻状態なのが分かりました。
手持ちも無く、携帯とガスは未払いにより停止、電気もまもなく止まる予定とのこと。行政の給付金や手当の申請を行なっているが、
職も無い為生活ができないと困窮した状態で自身での立て直しは困難と判断いたしました。
父親にその場で連絡、引取りや金策の相談をしてみるも「過去に何度も本人に裏切られた事や呆れさせられた事があり、支援はできない。」との回答をもらいました。

今後について、契約者より失業給付金と特別給付金の手続きをしていると伝えるため、再度面談予定となりました。
上司にも相談し、SOSにて職業支援(勤務先 千葉県木更津市のJID所有賃貸物件に半年間賃料も支援)を案内する方向で検討いたしました。

後日、物件にて契約者と再度面談。本件コロナ支援プロジェクトによる職業の供給及び一定期間家賃無料の待遇を提案し、
「検討したいが‥職も場所も変わる。人生に関わる決断になるので即答は難しい。」と消極的なお返事でした。

父親にも支援の話について事実確認させていただきました。
ひとまず息子(契約者)さんと親子で話したようで、その後、契約者・父親・JIDにて3者面談したいとのご要望をいただき実施いたしました。

父親に話を聞くと、当社から連絡があった後契約者へ10万円渡していたがギャンブルで使い込み、その上キャッシングも99万円していたとのことで、
これ以上は面倒見られないので親子の縁を切ったとのこと。
契約者に今後について伺うと、実家にも帰れず、行く当てもなくどうしようもない為、SOSの職業支援に応募したいと申し出がありました。
「自立出来ず、親にも迷惑をかけてきた人生をやり直したい。参加させてください」と率直に話していただきました。

その後、2度面接をさせてもらい、滞納原因はコロナによるもので人柄もよく真面目な印象、支援対象とさせていただきました。

7月上旬、契約者へ支援決定した旨を伝え、引越しの見積りや荷物の梱包状況を確認することになりました。
引越前日に最終確認実施。
引越作業の後、自身で木更津へ移動してもらわなければならない為、手持ちを確認すると
「実は数千円しかなく、新居までの電車賃も考えると、紹介頂いた仕事の初任給までご飯代も無いんです。」とのこと。
その場で父親に連絡し経緯説明、親子間で話してもらうも「コロナ支援で手厚く世話になっておきながら、
ここでも迷惑をかけるのか。もううんざりだ。」と呆れた様子でしたが、
同日の夜、父親からご連絡があり、
「不本意だが、最後の餞別として馬鹿息子に小遣いを入れておきますよ。息子をよろしくお願いします。」と
突き放さずやはり心配でそこは親子なのだなと安心いたしました。

7月中旬の引越当日。契約者より手持ちがなく木更津へ移動ができないと連絡がありましたが、
昨日父親と話をした事伝え口座を確認するよう案内いたしました。
「父と話をしてくれてありがとうございます。精一杯頑張ります」と涙を流し、お礼の言葉をもらい駅までお送りさせていただきました。

その後、SOSで受け入れ、支援物件への引っ越しを完了しました。(2DK。リフォーム済の部屋)
契約者も無事初出勤を迎え、最初は慣れない様子でこれまで体力も落ちていてので欠勤もありましたが、
今はJIDグループの一員として、日々業務に従事しています。
SOSが契約者にその後のヒアリングしたところ、
「人生を救ってくれた。親切な人ばかりで、とても有難い環境。これから恩返ししたい。
新卒からJIDグループで働いていれば良かった。」との言葉をもらい安心いたしました。

最近では、休日も千葉県の名所巡りを行い、前向きに生活している様子です。
将来ある若年層の青年をJIDグループ全体で、支援することができたことを誇りに思うのと同時に、
このまま自立をして、父親との関係も戻ることをJID担当者もSOS担当者も願っています。